地獄の一丁目

365日
BAの絵手紙🌟歳時記

4月22日

ここに入院してみませんか。
体験してみませんか。



回診で リハビリのドクターが
GW前にかえりたいですか

と聞いたから
揺れるゆれる

机上の空論、理屈なんて
通用しない

あー、また地獄がはじまりますが
部屋のあいさつ。

みんな ギリギリで
精神保っている


生身の神経が病んでいくいま、
脱獄したいくらいなのに
そのことばに
飛びつけない

ネックは
子どもが小さいから
飛び乗られたら
アウトだね

その一点。

あとは かがまない
のけぞらない
ねじらない
振動あたえない
重いものもたない
転ばない
跳ばない
無理しない


自分が気をつけれる

りおんは 荷物持ってきて
勝手に士長と 話していて
ベッドはまだ背があがり
フラットからは
起き上がれないだとか

国家試験をはためかせ
プロみたいにふたりで
あたしを
チェックして

まだ ムリですね


おかあさん、ちゃんと治さんと
とんでもないことになるよ
お父さんは
寂しがるけど
まだ 帰れん


とか いばる

化粧のオバさんが
2月から入院、きのう
ゼンカイ?と言われたと
たいそう 喜びいっぱい話しかけられた


娘は看護士で
ちゃんと治してから
帰らんと また倒れて寝たきりになるよ!
リハビリでやることだけでなく
自力で歩けるようにならんとムリよ
と言われていて
はじめて
車椅子をはずして
歩行器で 歩こうとしている

あしたから
ゼンカイ?←全荷重?
だから、両足つく練習って言われたからね
自分でどこまでできるか
30分 かけて
回ってきたと言う

同居の孫が社会人だけど
かわいくて
早く帰ってあげたいと

脱 車椅子がコワイのに
立ち上がった

それをみて
あと2人も 右へならえと
やる気を出している

入院生活は地獄よ!
入ってみらんと わからんよ!
不自由でも 家がよか
リハビリにドクターに
看護士がおっても 帰りたか

北病棟みたいな
イケメンは居ないし
南は自由で
看護士さんも 違ってみえるし

あたしのいちばんのストレスは
テレビの大音量!!

小声の音も耳ざわりだけど
ロビーのテレビを消灯22時まで
テレビの中から
ひびく
下品な笑い声が
イライラマックスになる


なんで 消灯21時じゃないの

部屋は 寝ている人多いのに
22時に いっせいに
電気が消える仕組み

タオルをメカクシにし
マスクしても
光はもれる

とにかく うるさい

8時半に寝てたのに
お父さんのイビキもうるさいけど
家がいい

起きてられない時間だから
眠いのに休めないのは
ごうもんだ

看護士さんに言いました

何もかわりません

言わなくても
初日の 看護士さんは
休んでる人もいるからと
声をかけてまわり、
イヤホンをさしてまわられた

あの人はきびしかもんと
姿が消えると イヤホンをぬく

なんで?


集団生活はできん
いやで たまらん
もういや

何もかもが イヤになる

待っている人がいて
こうなんだから
独居老人は
まだ 不安だと言われる

帰っても
すべてひとりで しなならん
ヘルパーやとっても
下に落ちたもんが取れんと
どうしようもない

痛いの我慢して
キツイの我慢して

帰りたい一心。




BA’z LIFE

絵手紙でつづる大切な日の記録

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