保育園の掲示板にあった1枚のポスター
日本人初のユネスコ世界遺産になった
筑豊の炭鉱をかいた山本作兵衛さんの絵に
子どもが上からなぞってるポスター
「これなあに」
う~ん、入れ墨したおじさんが石炭を掘ってると
さあ~車に乗るよ~で、
いつもみたいに「なんで」と続かなかった
今日、クローバープラザで映画上映のあと監督の講演の二本立て
「三池~終わらないやまの物語」
ひえ~ブログ見ると
2006年11月6日
名古屋駅前のシネマスコーレでみてるんだ
監督を大牟田に呼び映画にまでした市の方とのやりとりまで
書いていました。
そうか、監督が来た翌日に見に行ってたんだ。
と、いうことで
本日、14年が経ち、監督の顔も人目拝見と期待して
まずおどろいたことが、数千点もの作兵衛さんの絵がすでに焼かれていたこと
今でこそ、筑豊が誇る世界遺産のお父さんなのだけれど
自身、子どもの頃から炭鉱夫としてまいにち命がけで先山として石炭を掘っていたことが
世の中からの差別の対象となっていたのだ
あらゆる差別があたしたちのまわりでもある
人権問題がとりあげられるのが
同和問題、女性、子ども、高齢者、障がい者、外国人、HIV感染者(今ならコロナ感染者)ハンセン病患者など
「あのガイジン危ないね~」と4才の口から飛び出したときには驚いた
近辺では、中国韓国ブラジルじゃなく、ベトナム、ペルー国籍の研修生と呼ばれる過酷な労働者が自転車で真夏に真冬に
畑や田んぼを昔ながらの手作業でやる光景をよく見るようになった
しかし、どう説明するのか、子どもだったら
「あれ~外人って言われたらイヤな気分ね~」
「じゃあ、がいじんさん?」
「いや~、呼び名とかじゃないね~、顔が違うから外人さんっておもうんよね~
言葉も違うし、でも、地球に住むヒトみんな生きている同じ人間」
「そっか~、うしさんも、うまさんもオオカミもキツネの子どもも!!」
そうやね~
人間さまの地球じゃないもんね~
なんて、話をしていても
どこか、偏見があり、これが大人なら
「韓国人が来なくなって、太宰府天満宮もおちついたよね~
大声でしゃべって、ど真ん中並んで歩いて・・」って
一昔前の、日本の職場での海外旅行も似たようなもんだったんだろうな~って
思ったりして
でも、一度芽生えた気持ちは、ダレがどう説明しても消え去ることはまずないだろう
炭鉱マンもなんだ!
そう、びっくりした
舞台は(座らないで)席以外は満席
ロビーで監督と少し話が出来る列が6~7名
前から3番目に並んだ
二人目までは順番で話されていたけど、質問が同じ人もいるよねと
全員に向き直って 答えてらした
そこで あたしをすっ飛ばした5番目のおじさんだけど
ま、許そう
まずは 監督にこの映画を作って下さったことにお礼を言います
ありがとうございます
と、話された
じぶんも筑豊出身で、ヒロシマの大学に行っても筑豊と聞いてだけで
怖い町の怖いやつだと差別を受けたこと、
この映画に当たって、筑豊のヒトにも歓迎されなかったのでは?と
いまさら、炭鉱?
筑豊という名前さえなくし、北九州としたいのに
筑豊の中でも又、差別があるんです
そこへ、こんなスポットを当ててもらってと、見た目、筑豊のおじさんが←
服装と髪型と顔つきが筑豊!!
いや~これがこれぞまさに差別発言ですね!!
でも、外では話しかけたくないおじさんが
優しい顔して 満面の笑みで
監督を尊敬のまなざしでみながら
ほおを紅潮させ頭を下げているんです
小難しい質問してた1番目のヒトは ずっと向こうでしかめっ面でしたが
大牟田でも同じ事言われたと監督
さああたしです!!
だって話したいことが山ほどあるんだけど
名古屋のシネマスコーレから久留米の保育園の掲示板のポスターなんて
それだけで頭がごちゃごちゃになるような出だしに
監督も
何を言い出すかの
目が鋭い渋い顔!
いや~、
日本は表面は変わったようで、奥底は何ら変わっていないと
原発で働くヒトや、東京オリンピックの現場のヒトを目の当たりにして思ったって
話されたことに
さいごに、埋もれているものが沢山あって掘り出さなければいけない。女鉱夫になって真実を表に出す!
って、言われたじゃないですか!!
あたしも えっ??と思うことが幾つもあるんです。
まずは子どもへの虐待
これって、監督みたいなヒトじゃなくても
できるんかな~と、あたしもやりたいって思って!!
映画はつくれんけど、
じぶんなりのやり方で。
いぶしがっていた表情が、いっぺん、
コロナじゃなければ
ハグしてるわ~!!
うんうん。できる!
やれるのよ!
それを聴きに来たんです!
胸一杯で
クローバープラザを出た
作兵衛さんの絵はね、
炭鉱の煙突や、世界遺産に残したい者のための
参考資料だったのよ
それをドイツ(?だったかちょっと忘れた)のヒトが、
目を付けてね、これはすごい!と
なったのよ。
映画の中の画家が、
絵の勉強も何もしていない、
ヘタというか、稚拙というか
作兵衛の絵なんだけど、
ダレから頼まれたわけじゃなく、
カネにもならない絵を
これだけ描き続けられるには
ものすごい想いがある
よけいなものがなくて書きたくて描いている絵をみて
涙が出たと言っている
今回の映画は
底辺の人達が命をかけて日本を築いている
過酷で死に近い労働者を
愛着を持って淡々と描いた
作兵衛さんの絵にでてくる
ひとり1人にものすごいドラマがあって
その絵にズームを当てると
絵の一緒に書いてある言葉とともに
うったえる感情があることが
深く深く見えてくる
いまのあたしたち
いまの
日本を見れたすばらしい映画でした
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